こんにちは、あーさんです。
最近はネットが発達してくれたおかげで、色々な情報が簡単に入ってくるようになりました。
そのせいか、「ん?」と首を傾げたくなるような文章やSNSの投稿が目につくのも事実です。
今回はその中で、発達障害(疑惑含む)の夫を持つ妻の意見を述べたいと思います。
目次
「結婚前に夫が発達障害だと気付かなかったの?」という質問
こういう質問、ちょいちょい見かけませんか?
「なぜ発達障害の夫と結婚したの?」
「結婚する前に気付くもんでしょ? どうして気付かなかったの?」
…………。
なるほど~。これは、
「結婚して子どもも授かってから夫のおかしな言動や態度に気付いて、それで無駄に悩んでいるなんて今更だよね? 普通は結婚する前から気付くでしょ?」
って、ことですかね?
まぁ、かくいう私も結婚してから夫の不可解な言動・態度に悩まされたクチなのでまさに上記のパターンなのですが、そんな私の経験から言わせて貰うと、
いやいや、気付かないもんよ?
気付かないから、悩んでいる人がたくさんいるんじゃないの?
……というのが、本音です。
正直、発達障害の夫を持つ世の奥様方も、似たような意見が大半なのではないかと推測しています。
プライベートな友人関係でも、職場の同僚同士でも、外で会って恋愛して結婚……という流れでは、案外気付かないものなんじゃないかな、と。
理由はいくつかありますので、以下に解説していきます。
1. 発達障害の方だって、「外面モード」がある
人間、誰しも「外面モード」ってありませんか?
好きな人とデートに行く時とか、大事な商談に行く時とか、就職活動で面接に行く時とか、相手に自分を良く見せるために、多少は気合いを入れてその場に臨みますよね。
発達障害の方も全く同じです。
上手いこと、「外面モード」を使い分けている方は多いです。
そんな「外面モード」の時に、発達障害に気付けという方が難しいです。
デートならば相手だってこちらに充分に気を遣ってくれるし、会話だって盛り上がるように彼らなりに普段以上に話題に気をつけてくれるでしょう。
我が夫なんかはまさにこれで、当時は私のためにデートコースを考えに考え抜いてくれたり、遠距離だったのに頻繁に会いに来てくれたりと、「外面モード」をこれでもかというほど発揮していました。
元々が友人関係で普段は異性の中でも気を遣わない関係だったとはいえ、頭が「恋愛モード」プラス「外面モード」になっていた夫に、当時の私はまさか彼が、
「発達障害かもしれない?」
なんて、夢にも思いませんでしたね。
夫婦共通の友人も何人もいますが、友人たちも夫が発達障害の傾向があるかもなんて、今でも1ミリも思っていないでしょう。(私が一部の友人にしか打ち明けていないので)
どちらかと言えばいじられキャラの夫ですが、飲み会でも普通に会話の中心にいたり、人を笑わせたりすることができる人で、そういう意味では、夫も「外面モード」の時は問題なく私たちと楽しく過ごせていたのです。
更に、特にアスペルガー症候群の方は、この「外面モード」が上手な傾向があるようです。
仕事では理論的に商談をまとめることが上手な「仕事できる人」との評価だったり、人前だとあまり喋らないから「大人しくて控えめな人」という印象だったりするけれど、一度気を抜いた家の中ではその特性が如何なく発揮しているパターンが多いように感じます。
私の知人に、未診断ながらアスペルガー症候群の傾向どっぷりのご家族がいらっしゃる方がいますが、知人も同じことを言っていました。
「外ではボロを出さないようにあまり喋らないようにしているみたいだから、周りからは大人しい人って言われているらしいけど、家の中では完全に素を出してるから困ってるよ……」
と。
このように、特にご家族が困ってしまうアスペルガー症候群、家の外では問題なく社会生活を送っている方が大半なのではないでしょうか。
家族になる前は、この「外面モード」のおかげで発達障害の傾向に気付けなくても、いざ結婚して家族になると、夫も家族になった妻の前では「外面モード」を全面的に解除します。
そうすると、今までちっともわからなかった普段の夫の特性が全て見えてしまい、途端に妻は何かがおかしいことに気付く……。
だから、妻は結婚する前に夫が発達障害だと気付けないのです。
2. そもそも、発達障害という概念すらなかった時代
おそらく、今の20代半ば以降の世代の人間は、子ども時代に「発達障害」なんて単語すら聞いたことがなかったのではないでしょうか。
発達障害という言葉が世間に少しずつ広まったのは21世紀に入ってからで、しかも今のような細かい情報はほとんどまだ知られていませんでした。
30を過ぎている私たち世代ももちろん、子ども時代に「発達障害」という言葉は認知されていませんでしたし、大人になってからも身近な単語ではありませんでした。
現在、結婚して「夫が発達障害かも……?」と悩んでいる奥様方は、どんぴしゃでこの世代ではないでしょうか?
発達障害なんて言葉、最近になってようやく知ったよ!!
「発達障害」が世間に認知され始めたのは10数年前から、大人の発達障害もあることが知られ、テレビやネットでも大々的に特集が組まれるようになったのは、ここ数年の間です。
それまで、私たち一般人は「発達障害」の言葉も意味も知らなかったし、身近にそういった方がいなければ、今だってまだまだ未知の存在でもあるでしょう。
当時、世間でも一般に知られていないことを、どうやって素人の私たちが結婚前に気付けるというのでしょう?
子ども時代からそんな概念すら知らず、だけど情報がすぐに手に入る現代だからこそ、夫のことで悩み調べていく内に「発達障害」という言葉を知る……。
世の妻からすれば、ただ、それだけなのです。
3. こちらも恋は盲目状態
恋愛関係から結婚したのであれば、特に当てはまることが多いでしょう。
上記に挙げた夫の「外面モード」で好印象を持ち、こちらも恋心を持てば、多少のことは盲目状態になってしまうのは致し方ないことです。
当時は何事にも自分の意見を貫き通す夫の姿がカッコイイ!と思っていたけど、今思えば単純に、価値観を無理に押し通していただけだった……
子どもっぽい部分がある無邪気な性格が母性本能をくすぐると思っていたけど、今は何度注意しても悪癖が治らないただのクソガキに見える……
などなど、結婚して現実生活になれば、こんなこともザラに起きるわけです。
というか、世の夫婦なら大なり小なり、皆さん経験があるのでは?
男も女も、結婚して一緒に生活していれば素の自分を出すものでしょうが、どちらかに発達障害の傾向があると、どうしても相手に不愉快な思いをさせることがとにかく多くなり、しかも話が通じないことも頻繁なので、相手側はどうしても悩むことが多くなってしまうのです。
よく聞く、「結婚前はこんな人だなんて思ってなかった…」というヤツですね。
結論:結婚前に夫が発達障害だと気付くのは、相当難しい
つまり、私が言いたいことは、こういうことです。
- 人間誰しもが持っている「外面モード」で発達障害をカモフラージュされ、
- 更に世代的に認知不足なものは致し方ない点でもあり、
- 恋に盲目状態ならば全てが長所に見えてしまうもの
だからこそ、結婚前に夫が発達障害なんて気付けないんです!
だから簡単に、「気付くもんでしょ、どうして気付かなかったの?」なんて言うなー!
もしも、
「結婚前にどうして気付かなかったの?」
こんな意味がこめられた質問を面と向かって言われたら、
上記の3点を懇々と説明しましょう。
「私なら気付くわ~」
という趣旨のことを仰る方がいれば、鼻で笑って無視で結構です。
既に発達障害の知識が頭に入った状態、夫がそういった傾向があると認知している第三者だからこそ、簡単にそんなことが言えるのですから。
何より、結婚前に夫が発達障害だったと気付かなかったことで、妻のあなたが責任を感じる必要は一切ありませんからね!
(参考までに! 結婚前の状態で恋人が「発達障害かも…?」と気が付けたら、こちらの記事を是非ご覧ください!)
……と、いうわけで、「結婚前に夫が発達障害だと気付かなかったの?」と質問された時の、妻の返答はコレ! でした!
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