夫でなくても職場でも応用できる! 急な業務変更への対応が苦手な人編

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こんにちは、あーさんです。

 

以前の記事で、「予定変更を嫌う夫には事前通告は必須!」ということを書かせていただきました。

夫が発達障害だった時の妻の対処法具体例 予定変更を嫌う夫には必ず事前通告をする!
発達障害の夫相手に、妻はどのように対応すればいい? 突然の予定変更を極端に嫌う・予定が変更になるとパニックになるという夫には、事前通告は絶対必須! ある「心構え」を徹底して持って貰いましょう。

 

この特性の応用編といいますか、こんな方がいらっしゃる場合の職場での対処法を、具体例と共に解説させていただきます!

 

目次

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急な業務変更・指示出しに対応できない同僚

例えば、同僚や部下の方がある業務をしている最中に、違う業務を頼む必要性が出てきた時です。

何も考えずに普通に頼むなら、

 

「先にこの業務をやっといて貰える?」
「一旦その業務止めて、こっちの業務を先に終わらせて」

 

などの文言で終わらせてしまうことが多いかと思います。

 

しかし、発達障害の特性を持っていると、このような指示だとわかりにくい方もいらっしゃいます。

 

発達障害でもADHDの特性をお持ちの方は、ひとつの仕事に集中していると他のことが耳に入りづらい(入らない)ことがあります。(我が夫もそうです。)

もしくは、指示が頭に入っても、目の前の業務をこなすことを第一優先から変更することができない場合もあります。

 

こうなると、言われた業務をやることができずに、結果的に指示を無視してしまった、という事態になることが多いです。

 

指示を出した方は

「なんで無視してるの?(怒)」

となるし、指示を出された方も

無視したつもりがない(そもそも指示を理解していない場合もある)

ので、双方に認識の食い違いが出て空気が悪くなってしまいます。

 

何より、指示を出した方は相手に対してのストレスの他、仕事が捗らないというストレスにも晒されてしまいますね。

 

そのため、指示を出す方としては面倒だとは思いますが、双方の認識の違いから空気が悪くなったり業務が停滞することを避けるためにも、

 

指示の出し方を変えてみる

 

ことから始めてみましょう。

 

1. 第一段階は「Why(なぜ?)」と「Because(なぜなら)」を説明する

指示の出し方としては、相手の性格によって、

第一段階 → 第二段階

で、指示出しの内容を変えていきます。

 

第一段階は、

 

「why(なぜ?)」の理由を必ず説明する!

 

ということを意識していきましょう。

 

「Why(なぜ?)」の答え、「Because(なぜなら)」を、必ず説明するのです。

 

「なぜ(現在行っている業務を)変更しなければいけないのか」
「結果、違う業務を行う必要性が出てきた」

 

ということを、いちいち説明していきましょう。

 

例えば接客業等で、お客さんがいないテーブルを拭いている同僚にレジ業務を頼みたい時、何も考えなければ、

「そこ一旦止めて、レジ入って貰っていい?」

くらいの文言で終わりにしてしまうことが多いかと思います。

 

これでは、発達障害の方には通じない可能性が高いです。

「了解しましたー」

などと返事はしっかりとしてくれるので問題ないかと思うのですが、そのままテーブルを拭き続けていることもザラにあります。

 

そこでもう一度同じことを頼むと、今初めて聞いたような顔をされたりもしますが、これは相手にしてみれば完全に悪気ありません。

指示を故意に無視をしているわけではないのです。

例えば、指示を出された後でもまだ終わっていないテーブル拭きという作業を途中で終わらせていいのかわからなくて、頭の中でプチパニックを起こし、結果的にフリーズ状態のままテーブル拭きを続行してしまったり……。(先の見通しができない)

例えば、今拭いているテーブルがまだ汚くて、「このまま中断して終わりにできない」という考えからそのままテーブル拭きをそのまま延々と続行してしまったり……。(優先順位がつけられない)

 

とりあえずこんな時は、

 

なぜ(Why)、テーブル拭きを一旦止める必要性があるのか、を説明するために、

 

お客さんが増えてレジが混んできたから(Because)、テーブル拭きは一旦中断して貰っていいです。

中断したら、レジに行ってお客さんの会計を行ってください

 

と、言ってみましょう。

 

ポイントは、短い文章でわかりやすく言い切ることです。

 

曖昧な表現や文章を繋げたりするのは、発達障害の方には伝わりにくく、

 

「お客さんが混んできたから一旦それ(テーブル拭き)止めて、レジ行ってー」

 

では、相手によっては全ての文章が頭に入らない場合があり、結果的に相手に指示が伝わっていません。(文章の前半は頭に入っても、後半が頭に入っていない場合がある)

なので、「あれ」「それ」などの曖昧な表現はなるべく避け、文章を区切って言い切ってあげると、相手により伝わりやすい表現になるでしょう。

 

2. それでも伝わらないなら第二段階、指示を復唱させる

上記のように「Because(なぜなら)」を説明する第一段階のやり方でも指示を(結果的に)無視されてしまう場合は、第二段階に移行していきましょう。

 

第二段階は、

 

「指示の内容を復唱して貰う」

 

ことを徹底していきます。

 

「了解ですー」と、返事はしっかりしているから指示の内容も理解しているんだなと思っていると、実はそんなことありません。

確認で「今の言い方でわかりましたか?」と聞いたところで、そんなのは条件反射で「わかりました!」と答えているだけで、本当は何もわかっていないことが多かったりします。

 

我が夫も、自分の母親や私の姉に対してコレでした。

つい最近まで、何か言われても条件反射で「わかった」「わかっています」と答えていただけで、実は何も理解していませんでした。

 

夫に言わせると、

 

「わかりませんなんて、(特に私の姉に対しては)怖くて言えるわけない。わからないって言ったら言ったらで、めちゃくちゃ怒られるじゃん」

 

……とのことで(夫はなぜか私の姉のことを怖がっています……)、30をとっくに過ぎたオッサンが何言ってんだって話ですが、私が呆れながらも、

 

「わからないのにわかったフリしてわかったって言う方が、余計怒られると思うけど?」と言うと、

 

「それでも、怒られるのわかってて❝わからない❞なんて言えない」

 

 

とのことでした。

大人になったからこそ夫はこうして言葉で頭の中の細かい思考回路を説明してはくれますが、子どもの頃も現在も、要は条件反射で「わかった」と答えているだけだと言うのです。

 

これはADHDの診断を受けている甥っ子も行動がまるで同じで、「わかった?」と親が確認で聞いたところで、毎回返答は「わかった!」だったのですが、やっぱり本人は何もわかっていないことがほとんどだったので、今となっては「わかった?」は無駄な確認だったと姉は言っていました。

 

……さて、話を戻しますが、職場でいくらこちらがわかりやすく指示を出したつもりでも、「わかりました!」と返事をするだけで行動に移せない同僚がいる場合、上記のように条件反射で答えているだけなので同じようなことが毎回繰り返され、不毛なやり取りしか行われていない可能性があります。

 

こんな時は、指示の内容を復唱して貰い、本当に理解しているか確認をするようにしましょう。

 

指示内容を正しく言えたらその通りに動いて貰えばいいし、指示内容を言えなかったら理解していないということなので、もう一度、第一段階の「Because」で説明しながらゆっくり繰り返し指示を出しましょう。

正しく復唱できるようになれば問題ナシなので、指示通りに動いて貰いましょう。

 

3. 指揮系統をはっきりさせるのも大事

発達障害の方は優先順位をつけるのも苦手なので、別々の二人の上司から同時に違う指示を受けてしまうと、パニックになってしまいます。

 

「さっき別の上司から、〇〇しろって言われたんですけど」

とか、

「この仕事すぐに終わるんで、終わってからでも大丈夫ですか?」

 

という返答をすればいいじゃない、という方もいらっしゃるでしょうが、夫曰く、

 

「そんな返答例があることを知ったら、優先順位がつけられない発達障害の人たちからしたら目からウロコだよ」

 

と、普っ通に言われました。

 

ホントこんな感じらしいです。

 

そういうことらしいので、わかりやすい優先順位を示すためにも、指示を出す側も一人に絞るなどして、相手を無駄に混乱させないようにするのも大事だということです。

 

まとめ

簡単にまとめてみましたが、急な業務変更・指示出しに対応できない同僚がいた場合についての対処法としては、

 

  • 第一段階は、「Why(なぜ)」業務変更をする必要があるのか、「Because(なぜなら)」を必ず説明する!
  • 説明する時は、曖昧な表現を避け、文章を区切って言い切るようにする!
  • 第二段階は、指示の内容を復唱して貰い、本当に理解しているか双方で確認する!
  • できれば、指揮系統もはっきりさせておく

 

を、意識してやって頂くと良いでしょう。

 

最初は「どうしてこっちがそこまでしないといけないんだ……」という気持ちが起こるのは仕方のないことですが(私も夫に対して思う時があります……)、もし相手が発達障害の傾向がある方なら、細かく指示を出せば理解してしっかりと業務をこなしてくれる可能性は非常に高いです。

 

なので、一緒に仕事をする以上、お互いに気持ち良く過ごすためにも、細かく指示出しをすることをまずは試してみましょう!

 

(参考までに! ADHD、アスペルガーの方の「できない」は「やらない」なの? その見極め方法と対処法は、こちらから)

ADHD・アスペルガーの心理から探る「できない」「やらない」の見極め方法! 仕事編
いくら注意・教育をしても、なぜか仕事ができない・覚えられない同僚部下に心当たりはありませんか? もしかしたらその方は、発達障害かも…? 「できない」当事者の彼らは、一体何を思っているのか? 彼らの心理を理解することで、それぞれの対応を考えていきます。

 

……と、いうわけで、夫でなくても職場でも応用できる! 急な業務変更への対応が苦手な人編、でした!

 

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