こんにちは、あーさんです。
発達障害(かもしれない)夫との生活では、まず夫本人に自覚をして貰うことが大事だというお話は、これまでも再三させて頂きました。

今回はその続きというか、大きな補足として、発達障害の中でも「アスペルガー症候群」の夫に自覚を促した後、更にその先をより深く、じっくりお話していきます!
目次
アスペルガーの夫でも、本人の特性を自覚して貰うのは必要不可欠
これは、どの発達障害の枠組みでも、皆さん同様です。
本人の特性を自覚して頂かないと、夫婦が一緒に生活していくのは非常に厳しいので、下の記事を参考に、まずは自覚をして貰うよう促していきましょう。

アスペルガーの方は特に自覚を促すのが難しいかと思われますが、これからも夫婦一緒に生活していきたいと奥様自身が考えているならば、記事以外の方法でも、あの手この手を試してみるといいかもしれませんね。
ただ、アスペルガーの方の場合、万が一納得・自覚はしてくれても、自分の特性を改善しようと思ってくれるかは、旦那さんの性格・アスペルガーの程度によるところが大きく、その症状を治そうという努力をしてくれない場合もあります。
特にアスペルガーの方は、相手の気持ちを推し量ることが苦手です。
「逆の立場になって考える」ことが不得手なので、どうしても妻側が何かしら「これが嫌だ」と訴えても、夫は理解できないことも多いです。
女性に対して、顔とか体型の悪口(に当たるようなこと)をはっきり言うのは失礼なんだよと教えましたが、最初夫は、「俺ははっきり言って欲しいしな…」と、全くこちらの言い分が理解できませんでした…。
しかしそれだと、妻は変わらずストレス生活が続くだけですので、アスペルガーの方には更に突っ込んだ話をする必要があります。
アスペルガーの夫に、自身の弱点を改善するよう促すには?
では、おそらく仕事は(色々周囲から言われているかもしれないけど)しっかりとこなしている旦那さんには、どのようにして困った特性を改善しようとする意識に持っていけるのか。
相手の立場になって考えられないなら、その方法はもうきっぱり捨てましょう。
「あなたがいくら大丈夫と言っても、私は全く大丈夫ではない。嫌なものは、とにかく嫌なんです」
「あなたが〇〇という意見でも、私は△△という意見です」
ということを、はっきりきっぱり、声を大にして言いましょう。
しかし、アスペルガーは総じて自分の価値観を他人にしつこく押し付ける傾向があるために、こちらの話は全く通じないことも多いです。
(参考までに! 自分の価値観を押し付けてくるアスペ夫の対処法は、こちらから)

よくあるアスペルガーの方の言い分として、
「何が嫌なの? 俺は別に同じこと言われてもなんとも思わないけど」
と反論されることが多いですが、
『私が嫌だと言ったら嫌なんです』
と、そこはもう、きっぱりはっきり断言します。
それでも何か言ってくる場合もあるでしょうが、以下のように返します。
「……でも、間違ったこと言ってなくない?」
『正しい、間違っているとかの問題じゃないよ。私が嫌だと感じたら、とにかく嫌なの』
「でも事実を言っただけだよ」
『事実だとしても、それを言われて嫌じゃない、っていうのがあなたの価値観。私は、嫌だと感じる価値観なんだよ』
「事実なのに……」
『そういうのを価値観の押し付けだボケがって言うんだよ』
「そんなことを言うなら、君も嫌じゃない、って価値観を俺に押し付けてない?」
『私は嫌です、と言っているだけで、あなたにも嫌だと感じろと言っているわけじゃない。あなたにそんなつもりなくても、相手が嫌だ、不愉快だと感じたら、その事実だけが残るんだよ』
……さて、この会話の結果、相手が逆切れするか、こちらの言い分に聞く耳を持ってくれるかは、旦那さんの性格などにもよります。
とまぁ、とにかく、
相手が嫌だと言ったら、とにかく嫌なんだ。
また、誰が何と言おうと相手の意見は常に自分と同じとは限らないし、むしろ違うと思っていた方がいい。
ということを、徹底的に理解して貰う必要があります。
これが理解できれば、夫の無神経な発言があった時、上記を説明すれば、
「俺は失礼なことを言ったつもりはないし同じことを言われても平気だけど、そんなの関係なしに、妻は俺の発言を失礼だと感じて、結果的に不愉快になったんだな」
「俺が、嫁を嫌な思いにさせたんだな」
と、ようやく自身がやらかしたことにも気付けるようにもなります。
これに気付けば、少しずつでも自分の発言に気を付けるようになり、無神経な発言も頻度が減っていくようになります。
……ただし、これを理解して貰うのには、かなり時間がかかるかもしれません。
我が夫は、上記の
「自分の価値観を押し付けない」
「相手が嫌だと言えば、とにかく嫌なんだ」
ということを学ぶのに、2~3年はかかりました。
これが長いと感じるか、短いと感じるかは、人それぞれでしょうね……。
しかも夫の場合、私は一切教育していません^^;
学生の頃、価値観を一方的に押し付けてくる夫(当時はまだ友人関係)に本気で腹が立って居酒屋で喧嘩した記憶がありますが(ほぼ怒鳴り合いのガチ喧嘩でした……)、その後の社会人生活で、いつの間にか夫は上記のことを習得していました。
「なんとか自分で気付けたよ☆」
友人関係と違い、仕事となると上司やお客さんに自分の価値観を押し付けたところで、怒られるだけだったそうです(当たり前だ)。
そんなことを繰り返している内に、ようやく上記のことに気付いたそうで……。
子どもの頃から人を怒らせることが多かったという夫は、当時から
「あれー? またなんか怒らせちゃったな……」
とは常々思っていたそうですが、その理由までは全く思い至らず、社会人になってからも仕事関係で怒られまくっている内に、ようやくその真実に気付けたらしいです……。
夫はこの事実に気付いた時、まさに目からウロコだったそうです…。
「価値観を押し付けない」が理解できないなら、「損得勘定」で話をする
もし、いくら説明しても、
「価値観を押し付けない」
「自分と相手は意見が違う」
ことが理解できない旦那さん(逆切れして話が続かないとか)には、最終手段、
損得勘定
で訴えていきましょう。
「あなたのその発言・態度は、周囲からの評判を下げるだけだよ。それ会社でもやってるの? 同僚や上司から悪い印象しか持たれなくなると、仕事が貰えなくなったりして、仕事しにくくなるんじゃない?」
「仕事で誰かが困っていたら、少しは助けてあげた方があなたの評価が上がるし、万が一あなたが困ってしたら、その人が助けてくれるかもしれないよ? だから、自分の仕事だけじゃなく、ちょっとは周囲にも気配りした方がいいよ」
……など、「人として優しさを持ちましょう」というスタンスではなく、言い方は悪いですが「いかに自分が得をするか」という、損得勘定で話を持っていくと、
「そっか、確かに。じゃあ、これから気を付けよう」
と、本気で自身の発言・態度を改善することがあります。
感情論ではなく論理的に考える方が得意なアスペルガーの人間には、このような訴え方の方が、すんなり頭に入ってくれる可能性がかなり高いです。
(同じような理論で、何度も同じ失敗をやらかす発達障害夫に反省させる方法は、こちらの記事を参考にどうぞ)

ただ、百歩譲って仕事上ではこれでいいかもしれませんが、家庭内で損得勘定を持ってこられると、かなり寂しいものがありますよね。
誕生日プレゼントも、純粋に奥さんのために選んだのではなく、奥さんのご機嫌取りのためだけにやっていたら……。
我が夫もこういう損得勘定で私にプレゼントを買ってきた疑惑があり、一度それで大ゲンカをしたことがあります……(笑)
ただ、それもアスペルガーの夫にしてみれば、彼らなりの愛情表現だったりするんですけどね。
なので、とにかくこちら(妻側)が不愉快だとアスペルガーの夫に伝えたい場合、
「そういう無神経な発言・態度をしているとあなたに対する私(妻)の愛情はどんどん下がるだけだよ。この愛情がゼロになった時は、離婚するだろうね」
と、(言い方はアレですが)相手の気持ちを汲み取るのが苦手・愛情表現が下手なアスペルガーの旦那さんは、上のようなニュアンスで伝えると、
「ヤバイかも!?」
と思って注意するかもしれません。
どちらかと言えば
「自分のせいで奥さんが傷ついたから」
ではなく、
「最終的に離婚は避けたいから」
という理由で、自身の発言・態度に気を付けるようになるのかもしれませんが……。
そしていざ本気で妻から離婚を切り出されると、パニックに陥ります。
(参考までに! 奥様も相打ち覚悟でアスペ夫に反省させる一番効果的な方法は、こちらの記事からどうぞ)

誤解しないで欲しいアスペルガー症候群
ここまで好き放題解説させて頂きましたが、誤解なさらないで頂きたい点が、ひとつだけあります。
アスペルガーの方々だって人間です、もちろん人としての情もあります。
上の書き方では、まるでアスペルガーの人たちは人の気持ちがちっとも理解できない、損得勘定でしか動かない非情人間!……という風に取られてしまうでしょうが、そうではありません。
他人の気持ちを推し量るのが苦手で、自分の世界観をしっかりと持ち合わせているアスペルガーの方々からすると、情で訴えるよりはどうしても論理的思考で訴えた方がすぐに理解してくれます。
なので、上記ような書き方になりました。
我が夫とーさんは面倒くさいタイプ…(笑)
それに、アスペルガーの旦那さんとは恋愛で結婚された奥さん方は、たくさんいらっしゃいます。
お互いに好きだから結婚したんですよね?
アルペルガーの旦那さんも、愛情表現が超絶苦手な上に相手の気持ちを理解しにくいだけで、ちゃんと奥さんに愛情はありますよ。
アスペルガーの方々は感情ではなく論理的な思考で行動するので、優しい労りの言葉はほとんど言わないかもしれません。
私たちが、好きならばスキンシップを取りたい、会話をしたいと思っても、アスペルガーの夫は
「それって今必要なこと?」
と、情ではなく論理的に返すことも多いでしょうが、決して奥さんを愛していない訳ではないでしょう。
効率的な理屈で考えているだけで、悪気無く、本当にそういう思考回路なのです。
アスペルガーの夫が「奥さんのために」と彼らなりに動いてみても、妻からすれば全く見当違いのやり方だったりもします(妻が風邪の時に「体力をつけるため」と、カツ丼を買ってきたりとか)。
このように、妻からすると、一般的な思いやりではない、見当違いの思考・やり方のパターンの方が多いかもしれませんが、夫が「妻のために一生懸命考えた・行動した」ことには変わりないのです。
それを気持ちだけ受け取って、
「何かしようとしてくれたことだけでも有難い!」
「(内容はどうあれ)その気持ちだけで嬉しいわ…」
と感じるか、
「やり方間違ってるしそんなの普通に考えたらわかるでしょ!」
「心底ドン引きだよ…」
と感じるかは、やはり奥様それぞれですが。
なんにせよ、アスペ夫と結婚生活を続けるには多少の気持ちの割り切りは必要かもしれませんね。
(参考までに! アスペ夫を持つ妻が、カサンドラ症候群にならないポイント!)

まとめ
では、アスペルガーの夫に自覚を促した後、自身の困った特性を改善するよう意識を持っていくための対処法のポイントは、以下の3つです!
- なんとか自覚をしてくれても、自身の特性を治そうとしてくれないアスペルガーの夫には、「人それぞれ価値観が違う」ことを徹底的に理解して貰う。
- それでも理解できない場合は、損得勘定で話を持っていく。
- アスペルガーの人たちは他人の気持ちが推し量るのが苦手なだけで、愛情はもちろんある。
自覚をして貰って最初から夫婦での話し合いで自身の特性を克服しようと思ってくれた旦那様なら、積極的に最終手段までは使わなくても良いでしょう。
そこは、旦那様の性格を見極めた奥様の判断でお願いします。
……と、いうわけで、夫がアスペルガーだった時の対処法 最終手段はこれで訴えろ! でした!
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