現在5歳を迎えている、自閉症スペクトラム障害の我が家の長女。
4歳頃からトイレトレーニングを始め、この冬で1年を余裕で過ぎていたのですが、
5歳の誕生日を迎えた直後に、ようやくおむつを外すことができました!!
大きい方は紙おむつでないとできない日もまだまだあるので、厳密には「完璧におむつが外れた」とは言えないですが、基本は一日布パンツで、尿はほぼ漏らすことなく過ごせるようになっています♪
目次
長女がトイレに行けるようになるまで
さて、トイレトレーニングのはじめはトイレに行くことを嫌がることも多く、後半は頑なに布パンツをはくことを拒んでいた長女は、
どのようにしてトイレに行けるようになったのか。
我が家で実践した、長女のトイトレ経験談をお伝えします!
(長女のトイトレで学んだことは?)
トイトレを始めたのは、4歳頃
言葉の遅れが目立っていた長女がトイレトレーニングを始めたのは、年少の後半、4歳になる直前頃からでした。
定型発達の子に比べるとかなり遅いスタートですが、発達障害(自閉症スペクトラム)と診断された3歳半の時点で二語文程度しか言葉を発さず、大人の言葉を半分も理解していないようだったので、私も焦らずに長女のペースで進めようと思っていたのです。
(参考までに! 自閉症スペクトラム障害と診断された3歳長女の症状・特徴)
主治医の先生からも、
と言われていたので、年少に上がってからも、本格的なトイトレは進めていませんでした。
主治医の先生から教わったトイトレの進め方を、少しずつ実践していただけでした。
(参考までに! 発達障害児のトイレトレーニングのやり方)
こちらの記事に書いたように、
最初は基本の言葉掛けから、そして第二段階のトイレ誘導。
トイトレの第一歩として、言葉が遅い長女には、特に言葉掛けには気をつけていました。
そのおかげなのか、お兄ちゃんがトイレに行く姿を見ているからなのか、長女は最初からトイレに座ることは嫌がりませんでした。
奇跡的にトイレでおしっこができたことから始まり、「トイレでする」こと自体は、問題なくクリアできていたのです。
家でのトイレを嫌がるように
そうこうしている内に、季節は冬になりました。
すると、保育園でのトイレ誘導も素直に行くようになっていた長女が、
家でのトイレは嫌がるようになってしまった
のです。
冬場のトイレは寒いからなのか、とにかくトイレに行きたがらない時期が続きました。
2時間おきにトイレに誘うといっても、毎回強く拒否されれば無理にトイレに連れて行くこともできず、
くだらないギャグを言っても、ポカンとされるだけでスルーされる毎日でした。(当たり前)
トイレを嫌がる理由がわからない
この頃の長女は、自分の気持ちを簡単な単語で繋げて表現できるようになってきてはいたのですが、
「なぜ?」に対する返答がまだできなかった
ので、「なぜトイレが嫌なのか」と尋ねてもまともな答えは返ってこず、私たちは長女の気持ちを推測することしかできませんでした。
→保育園や療育教室のトイレは嫌がらずに行ける。
- 家のトイレだけが嫌なのは、家のトイレに原因がある?
- 冬が寒いから嫌なだけ?
- 子ども用の小さいトイレでないと行けない?
→補助用トイレをつけても無理、リビングに置いたおまるでもしない。
- おまるでするならトイレでした方が良いらしい?
- おむつの中でするのが普通だと思ってる?
→だけど、お風呂前のトイレは嫌がらずに行ける。
- 行動のルーティンになっていると行ける?
長女の気持ちを色々考えては、おまるを購入してみたり、〇〇後にトイレに行く、というのを習慣づけようとしてみたり……。
だけど相変わらず長女はトイレにはあまり行きたがらず、季節は夏になり、トイトレを始めてから1年が経とうといました。
ご褒美シールでポジティブイメージ作戦
そんな終わりが見えないトイトレに悩んでいた頃、言語療育の先生から、
という超ド名言を頂き、それまで「物で釣る」という行為に抵抗があった私も、開き直ってご褒美シールでトイレに誘導するようになりました。
トイレでおしっこできたら、シールを貼って、ご褒美を貰える。
この流れでトイレにポジティブなイメージを植え付ける、という作戦です。
ご褒美シールを貼ることで、達成感を視覚でわかりやすく捉えることができるし、好物のお菓子も貰えるしで、長女にとっては悪いことなし!!!
…と、思っていたのですが。
ご褒美シール作戦でそれまでよりも素直にトイレに行けるようになっていた長女でしたが、次第に、
トイレに誘わないと自分からは絶対に行かない
ことに気付いてしまったのです。
まさに、「ご褒美が貰えるからトイレに行っている」だけの状態です。
もちろん、最初に教わった「2時間ごとにトイレに誘う」も継続して実践していたのですが、その間に必ずおむつにおしっこをしている…。
2時間でなくとも、1時間で誘っても必ずおむつにおしっこをしている…。
主治医の先生曰く、トイレ誘導をして「おむつを濡らさない感覚」を覚えさせれば、1ヶ月ほどでおむつが取れるとの話でしたが、長女には短い時間で誘導しても絶対におむつにおしっこをしていて、この頃の私には、
そもそも長女は「おしっこが出る感覚」を理解しているのか?
という疑問まで湧き上がっていました。
「トイレに行かなくても良い」と思ってる疑惑が浮上
しかし、なんとなくこの頃、夫だけは長女の心境にとある確信を抱くようになっていたと言います。
コヤツ、おむつがあればトイレに行かなくてもいいと思ってないか?
と…。
- おしっこの間隔が赤ちゃん並に短いような気がする
- 誘わないと自分からはトイレに行かない
- だけどご褒美シールで釣れば素直にトイレに行くことも多く、行けば少量でもおしっこが出る
結論
長女の気持ちは、私よりも夫の方が容易に想像できることが多く、夫の言葉は妙に信憑性がありました。
確かに、今のおむつが優秀過ぎるために濡れている感覚がなく、どんだけおしっこをしても長女は余裕のよっちゃんな様子でした。
では…と、濡れている感覚がわかると言うトレーニングパンツ用のパンツをはかせてみても、それでもやっぱり優秀過ぎる機能のせいか、「濡れて気持ち悪い感覚」がわからないらしい長女…。
そんな長女には、
濡れて気持ち悪い感覚を体で覚えさせてみたらどうなる?
ということで、今度は「布パンツ=お姉さんパンツをはかせてみよう!」という作戦に変更。
これがまた、かなり難しいミッションになります。
布パンツを異様に嫌がる長女
療育教室や保育園の先生たちのご意見を聞きながら始まった、
「長女に布パンツをはかせちゃおう大作戦☆」(ネーミングセンス皆無)
は、予想以上に厳しい戦いでした。
長女の特徴として、
初めて身に付ける洋服や靴を極端に嫌がる
というものがあったのですが、4歳半頃にはだいぶその特徴が改善されており、「可愛いパンツなら行けるのでは!?」と期待したのも束の間、
絶対に布パンツをはかないどころか、見るだけで条件反射で逃げるほどでした。
(自閉症スペクトラム障害と診断されてから1年、4歳半になった長女も成長していたのですが…)
生まれてからこの方ずっと紙パンツだったから、いきなり布の感触で嫌なのかもしれない…
ということで、これも無理にはかせることなく、
- お気に入りのぬいぐるみに布パンツをはかせてみたり(視覚でさりげなく誘導)
- リビングに布パンツを常駐させておいて身近なものだと感じさせてみたり
- お兄ちゃんも布パンツはいてるよ~と誘ってみたり
- ハマっているアニメキャラのパンツを購入してみたり
あの手この手で誘導してみましたが、どれも失敗。
いい加減にどうしたらいいのか、このままでいいのか悩んでいた時、「なぜ嫌なのか」それまで理由を尋ねても泣くだけだった長女が、ポツリと言ったのです。
…………
………
……
…そうだったの!?
つまり、おむつ同様にその場でおしっこをしたらパンツが濡れてしまうのがわかっていて、だけどパンツが濡れるのが嫌だから、絶対に布パンツをはきたくない、と……。
長女は、失敗を極端に怖がるタイプだったのです。
そうなると、パンツが濡れるのが嫌=お漏らし失敗が怖いだけで、実は、おむつで楽をしている
おしっこの間隔も空いている可能性
もあるのでは…?
インターネットで調べてみたら、パンツをはかせないトイトレ方法もあり、長女にはこれが合っているかもしれない、と考え、そこから思い切って、ノーパンツ作戦に切り替えることにしました。
ノーパンツ作戦、決行!
結果的に、
ノーパン作戦は大成功
でした。
長女の場合、布パンツをはきたくないだけなので、パンツをはかない状態は特に嫌悪感もなかったらしく、はかないままでも普通に過ごせることが可能で、最初は週末の数時間だけパンツをはかないようにしたら、その間は全くおしっこをせず。
2時間ほどで自分から「トイレー!」と言って、トイレに直行。
紙おむつの時は30分ほどの間隔でも少量のおしっこを出していたのに、予想通り、ノーパンだとちゃんと間隔が空いていました。
この経験から、おむつをしていると安心してすぐその場で出してしまうのだろうと判断し、保育園から帰って来たら、家ではパンツをはかない生活にしてみることに。
すると、パンツをはいていないとお漏らしを一切せず、毎回自分からトイレへ。
そして2週間ほどで、布パンツをはくことを長女自身が了承!
最初は10分だけ、次は30分だけ…というように、少しずつ布パンツをはく時間を伸ばしていくことで徐々に布パンツにも慣れさせることにも成功し、今度は布パンツで週末も過ごせるようになりました。
日中のおしっこが完璧になってきたと本人も自覚してきたところで、「保育園にもお姉さんパンツで行ってみる?」と誘ってみると、答えは「うん、行く」。
ノーパンツ作戦を始めて1ヶ月、周囲の大人を驚かすスピードで、あっという間に紙おむつを外すことができたのです!
こうして、長女のトイトレ第一段階は、無事に終了することができました。
最後に
結論として、我が家の長女の場合、
パンツをはかない方法
が決定打でおむつを外すことができ、効果が非常にバツグンだったことがわかります。
おそらくですが、既におしっこの感覚は掴んでいたものの、初めて挑戦することを怖がり、失敗も極端に嫌がる傾向が強い子なので、初めての布パンツに強い抵抗を示したのだろうと思われます。
それを、パンツをはかないことで「パンツを濡らさない状況」を作り、トイレ成功体験を何度も作ったことで、布パンツをはくことに自信をつけ、布パンツへのハードルを低くできたのでしょう。
ただ、これはあくまで我が家の長女の場合です。
インターネットには、発達障害のお子さんにパンツはかない作戦は良くない、という意見が当然ありましたし、トイトレの相談をした際に主治医の先生からは、
「パンツはかない状態は通常の状態じゃないでしょう? そんなの絶対にやってはダメ」
と、めちゃくちゃにダメ出しされました(笑)
きっと、発達障害児には「パンツをはかない作戦」は不向きだというのが一般論なのでしょうね。
しかし、長女はこの作戦で短期間で無事におむつが外れ、今も何の支障もなく布パンツで過ごせているので、確実に長女には合っていた方法だったのだろうと考えています。
次の段階は、便! 大きい方ですね。
第一段階のトイトレが無事に終わってホッと一息ついていますが、
大きい方はまだ紙おむつにしていることもあるので(わざわざパンツをはき替えている)、これからも長女のペースを見守り、長女に合った方法を模索していきたいと思います!
(6歳になる前に大きい方もトイレでできるようになり、完璧におむつが外れました!)
(長女のトイトレを通してわかったこと…)
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